酸化ストレスによって変性しやすいアミノ酸
酸化ストレスによって修飾基がつきやすいアミノ酸には、以下のものがあります:
- メチオニン:酸化されやすく、メチオニンスルホキシドに変化します1。
- システイン:チオール基が酸化されてジスルフィド結合を形成します2。
- チロシン:ペルオキシナイトライトによってニトロ化され、ニトロチロシンが生成されます1。
- リシン:カルボニル化されやすく、アリシンなどの修飾基がつきます1。
- アルギニン:カルボニル化され、γ-グルタミル-セミアルデヒドが生成されます1。
これらのアミノ酸は、酸化ストレスの影響を受けやすく、タンパク質の機能や構造に影響を与えることがあります
アセチル化しやすいアミノ酸の代表例は、リジンです。リジンの側鎖にはアミノ基があり、このアミノ基がアセチル基を受け取りやすい構造をしています12。
アセチル化のプロセス
アセチル化は、アセチル基(CH₃CO-)がアミノ酸の側鎖に結合する化学反応です。リジンのアセチル化は、特にヒストンタンパク質において重要で、遺伝子発現の調節に関与しています。ヒストンのリジン残基がアセチル化されると、クロマチン構造が緩み、転写因子がDNAにアクセスしやすくなります3。
その他のアセチル化されるアミノ酸
- アルギニン:リジンと同様に、アミノ基を持つためアセチル化されることがあります。
- セリン、スレオニン:これらのアミノ酸もアセチル化されることがありますが、リジンほど一般的ではありません。
アセチル化は、タンパク質の機能や構造に大きな影響を与える重要な翻訳後修飾の一つです。
2024年11月23日 | カテゴリー:アレルギー, 各種病因学, 癌の病態生理と治療学, 呼吸器, 循環器, 食品の化学と代謝, 生活習慣病, 糖尿病, 脳神経系疾患, 慢性腎臓病, 慢性腎臓病、心不全, 免疫疾患 |