心不全について
心臓のポンプ機能の低下した状態です。つまり全身に血液が十分に行渡らない状態で、収縮期、さらに拡張期双方の血流状態が問題となっています。
内燃機関のエンジンの機能の評価でもわかるように、単に馬力だけでは評価できません。トルクに相当するような心機能の低下も問題になるのです。ちょうどいい脈波というものが存在します。とうぜん後負荷と言われている末梢の血管系や腎機能も左右します。現状は心筋そのものもしくは弁の状態、心臓の周囲の心外膜の問題を評価しています。心筋そのものは心筋細胞自体の機能の問題になり、経年的な心筋小胞体の劣化であると理解されています。これは膵β細胞でいうと2型DMと同じ考え方、さらには腎不全における過ろ過による腎尿細管細胞の小胞体劣化、くわえて脂肪肝の末期における肝細胞の小胞体ストレスによる肝癌化も同じで、もしかすると認知症におけるグリア細胞の劣化も同じ考え方になるかもしれません。
小胞体の負担軽減というのが治療戦略になります。