妊娠高血圧について
妊娠高血圧症候群は、妊婦さんに発症する高血圧症です。場合によってはタンパク尿を伴うこともあり、放っておくと胎児にも影響が出る可能性があるため、慎重な対応が必要となります1.
定義
- 現在の定義では、妊娠中の高血圧が全て「妊娠高血圧症候群」に含まれます。
- これは、妊娠中に発症するものだけでなく、妊娠前からの高血圧(高血圧合併妊娠)も含む概念です。
- タンパク尿や胎児発育不全などが加わると、より厳しい対応が必要な「妊娠高血圧腎症(Preeclampsia)」と診断されます。
原因:
- 有力な原因として、胎盤の血管の形成異常や血管内皮の傷害、腎障害などが挙げられています。しかし、はっきりとした原因は不明です。
- 胎盤の血管の形成異常や血管内皮の傷害、腎障害、炎症性サイトカインによる影響が考えられています。
影響:
- 妊娠高血圧症候群になると、子宮や胎盤で血流が滞りがちになり、赤ちゃんが栄養不足や酸素不足になる可能性があります。
- 赤ちゃんが低栄養状態になると、胎児発育不全(FGR)となり、低出生体重児として生まれてくることがあります。
- 低酸素状態になると、赤ちゃんの脳にも障害が及ぶ恐れがあります。
予防:
- 睡眠、運動、リラックスなどが重要です。
- 食事制限は極端に行わず、適切な体重増加を目指すことが大切です。