ケノデオキシコール酸は褐色脂肪の活動性をふやすという報告
オランダのグル-プが発表しました
CELL METABOLISM 2015 Sep 1;22(3):418-26. doi: 10.1016/j.cmet.2015.07.002. Epub 2015 Jul 30.
The Bile Acid Chenodeoxycholic Acid Increases Human Brown Adipose Tissue Activity
です
デオキシコール酸が褐色脂肪のGCPRの一つであるTGR5を刺激して細胞内のFT4から一つヨウ素を外す酵素であるデイオジナ-ゼを活性化して褐色細胞内のfT3を増やして活性化するものです。
mRNA expression levels of the brown/beige markers UCP1, TBX1, and TGR5 were significantly higher in adipocytes derived from BAT biopsies
医薬品情報
総称名 | チノ |
---|---|
一般名 | ケノデオキシコール酸 |
欧文一般名 | Chenodeoxycholic Acid |
製剤名 | ケノデオキシコール酸カプセル |
薬効分類名 | 経口胆石溶解剤 |
薬効分類番号 | 2362 |
ATCコード | A05AA01 |
KEGG DRUG | D00163 ケノデオキシコール酸 |
JAPIC | 添付文書(PDF) |
添付文書情報2024年1月 改訂(第1版)
商品情報 3.組成・性状
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
---|---|---|---|---|---|
チノカプセル125 | CHINO CAPSULES | 藤本製薬 | 2362003M2031 | 22.4円/カプセル |
2. 禁忌
次の患者には投与しないこと
4. 効能または効果
外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解
6. 用法及び用量
通常、成人にはケノデオキシコール酸として、300〜400mgを1日2〜3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は600mgとする。
8. 重要な基本的注意
8.1 動物実験において、本剤の投与により肝障害が認められているので、定期的に肝機能検査を実施して観察を十分に行うこと1)。
8.2 1年間以上の投与によっても、胆石の縮小あるいは減少が認められない場合には、他の治療法を検討すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 消化管に潰瘍性病変のある患者
粘膜刺激作用により症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2 胆管に胆石のある患者
利胆作用により胆汁うっ滞を惹起するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。肝での代謝物により、肝障害を悪化させるおそれがある。[2.2参照]
9.3.2 肝・胆道系に閉塞性病変のある患者
投与しないこと。利胆作用により、胆汁うっ滞を惹起するおそれがある。[2.3参照]
9.3.3 肝障害の既往歴のある患者
肝での代謝物により、肝障害を惹起するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で、胎仔肝の組織学的変化等が報告されている。[2.4参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットにおいて、乳汁移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般的に、生理機能が低下していることが多い。
10. 相互作用
10.2 併用注意
血糖降下作用を増強するおそれがある。 | 本剤によりトルブタミドが血漿蛋白から遊離することが考えられる。 | |
本剤の作用を減弱するおそれがある。 | アルミニウムを含有する制酸剤は本剤を吸着し、本剤の吸収が阻害されるおそれがある。 | |
本剤の作用を減弱するおそれがある。 | コレスチラミンは陰イオン交換樹脂であるため、本剤と結合し吸収が阻害されるおそれがある。 | |
本剤の作用を減弱するおそれがある。 | 脂質低下剤は胆汁中のコレステロール分泌を促進するため、コレステロール胆石形成が促進され、本剤の作用を減弱するおそれがある。 |
11. 副作用
11.2 その他の副作用
5%以上 | 0.1〜5%未満 | 頻度不明 | |
肝臓 | ALT、ASTの上昇等 | Al-P、ビリルビンの上昇等 | |
消化器 | 下痢 | 軟便、悪心・嘔吐、食欲不振、腹痛、胸やけ | 腹部不快感、腹部膨満感 |
過敏症 | 発疹、そう痒 | ||
その他 | 倦怠感、めまい、顔のむくみ |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
16. 薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人5例に本剤2カプセル(ケノデオキシコール酸として250mg)を単回経口投与した時、未変化体の血清中濃度は投与後1時間目に、約20μg/mLであり、投与後4時間目の血清中濃度は投与前の血清中濃度とほぼ同じであった2)。
17. 臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内二重盲検比較試験
コレステロール胆石症の患者に本剤3カプセル(ケノデオキシコール酸として375mg)を34例又はウルソデオキシコール酸製剤6錠(ウルソデオキシコール酸として600mg)を31例に6か月間連日経口投与した。本剤の投与群では胆石に対する溶解効果は効果判定可能な症例28例中、「消失」3例、「明らかな減少又は縮小」5例、「やや減少又は縮小」2例であり、「やや減少又は縮小」までを含めた有効率は10例/28例(35.7%)であった。この結果をウルソデオキシコール酸製剤の投与群の有効率8例/25例(32.0%)と比較すると両群に有意な差は認めなかった。
安全性においては、本剤投与群では解析対象群34例中4例に5件の副作用(下痢2件、嘔吐・嘔気1件、食欲不振1件、腹痛1件)が発現した。
安全性においては、本剤投与群では解析対象群34例中4例に5件の副作用(下痢2件、嘔吐・嘔気1件、食欲不振1件、腹痛1件)が発現した。
18. 薬効薬理
18.1 作用機序
HMG-CoA還元酵素及びコレステロール7α-ヒドロキシラーゼを抑制し、コール酸合成、デオキシコール酸生成の減少、ケノデオキシコール酸の腸肝循環増加により、胆汁中胆汁酸の大部分がケノデオキシコール酸に置換される。胆汁酸プールの増大、外因性のコレステロールの吸収の阻害により、コレステロール過飽和の胆汁組成を変化させ、コレステロール溶存能の増加により胆石を溶解するものと推定されている。
18.2 胆石溶解作用
19. 有効成分に関する理化学的知見
19.1. ケノデオキシコール酸
22. 包装
100カプセル[10カプセル(PTP)×10]