2型糖尿病について
ほとんどの2型糖尿病は親から受け継がれる傷ついた遺伝子が糖代謝を制御するのに必要な機能を果たせなくなって年齢とともに徐々に血糖コントロールできなくなる状態です。糖代謝にかかわる遺伝子は数多く存在しますので、家系によって傷ついている遺伝子のパターンが違います。いわゆる診断基準を満たす時期や糖代謝の異常のパターン、治療方法、合併症のパターンそれぞれが違います。よく報道で、糖尿病が完治したというようなものがありますが全くのデマなので気をつけてください。医師資格のあるものでも平気で公共の場で言っているのを目にします。治療の目標はあくまで、合併症も含めて悪い状態を上手にコントロールして糖尿病のない人と同じような幸福に思える人生を送ることです。
どうしても食事療法から逃れられない病態なので、主治医の先生と食事について、治療薬との兼ね合わせをよく相談してください。当院は食事療法にうるさいことで有名ですが、食事療法で許される歩合と境界を明確にして合併症の発症率を提示しながらお話ししています。