発熱外来
上気道感染症には原因で分けてウイルス性と細菌性があります。ウイルス性には抗ウイルス剤、細菌に対しては抗生物質を使うことになります。抗ウイルス剤はまだまだ利用できる種類が少ないのが現状です。細菌は人の細胞の外部で人の栄養をはく奪し毒素を放出しながら増殖し人の細胞に悪影響をもたらし、ウイルスは人の細胞そのものに感染し侵入し増殖してヒト細胞を破壊します。それゆえまた、ウイルス、細菌に同時にり患されている方も多くみられます。血液検査をすると迅速に、白血球の反応のしかたによってウイルス性細菌性が区別されることが多いのですが判別不能のかたも30%程度いらっしゃいます。抗原検査、PCR検査と組み合わせることによって確実性が増します。
ちなみに上気道とは鼻腔、咽頭、喉頭をさし、下気道は気管、気管支、細気管支、肺胞をさします。肺胞内の炎症を肺炎といい、肺胞の周囲で気道ではないところの炎症を間質性肺炎と呼んでいます。感冒/かぜという言葉は流行性の気道炎症で通念的に用いられている用語です。感染したのちに咽頭から体内に侵入し最終的に胃腸の組織に親和性の高い細菌やウイルスの場合、おなかのかぜなどと言われることが多いようです。
感染症はアレルギーを伴うことが多く、解熱鎮痛剤のほかに抗アレルギー剤を内服して頂くことが多くあります。