CRH試験の実際
CRH試験(コルチコトロピン放出ホルモン試験)は、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌能を評価するために行われる検査です。以下は一般的な手順です123:
事前準備:
- 絶食: 検査前夜から絶食し、検査当日の朝は食事を控えます。
- 薬の調整: プレドニゾロンなどの薬を投与している場合、検査日の朝には投与しないようにします。
基礎血液サンプルの採取:
- 検査開始時に最初の血液サンプルを採取し、基礎(ベースライン)ACTHおよびコルチゾール濃度を測定します。
CRHの投与:
- 合成ヒトCRHを静脈注射します。通常、成人には100μg、小児には体重に応じた量を投与します。
待機時間:
- CRHを投与後、15分、30分、60分、90分後に血液サンプルを採取します。
追加血液サンプルの採取:
- 採取された血液サンプルからACTHおよびコルチゾールレベルを測定し、基礎値と比較して反応を評価します。
検査結果の解析:
- ACTHおよびコルチゾールのピーク値が基礎値の1.5倍以上であれば、正常な反応とみなされます。反応が低い場合は、下垂体や視床下部の機能異常が疑われます。
2025年1月5日 | カテゴリー:内分泌疾患・ホルモン異常 |