ベーチェットのリンパ球表面マーカー
Th1リンパ球の表面マーカーには、CCR4が挙げられます。
Th1細胞は、細菌やウイルスなどの異物に対して細胞傷害性T細胞やマクロファージを活性化させる細胞性免疫に関与しています。Th1細胞が感染部位に移動すると、IFN-γやIL-2などのサイトカインを分泌し、マクロファージの活性化や炎症反応を引き起こします。これにより、マクロファージは感染した病原体を貪食し殺傷する能力が強化されます。
Th1細胞分化に重要な役割を果たすサイトカインには、IFNγとIL-12があります。
Th2リンパ球の表面マーカーには、CCR4などがあります。
Th2細胞は、B細胞からの抗体産生を促進して体液性免疫に関与するヘルパーT細胞の一種です。IL-4、IL-5、IL-6、IL-9、IL-13、IL-17E(IL-25)などのサイトカインを産生し、これらの機能を媒介します。
ヘルパーT細胞は、血液中に存在するリンパ球の約60~80%を占めており、他の免疫の働きを助けます。樹状細胞から抗原の情報を伝達してもらい、キラーT細胞に指示を出したり、B細胞やマクロファージを活性化したりします。
Th1細胞とTh2細胞は、細胞表面抗原による区別はできず、産生するサイトカインの種類によって区別されます。
Th1細胞とTh2細胞の主な働きと、関連するサイトカインは次のとおりです。
- Th1細胞細菌やウイルスなどの異物に対して細胞性免疫に関与し、IFN-γやIL-2などのサイトカインを分泌します。
- Th2細胞B細胞からの抗体産生を促進して体液性免疫に関与し、IL-4、IL-5、IL-9、IL-13、IL-17E/IL-25などのサイトカインを分泌します。
Th1細胞とTh2細胞は互いに制御しあっており、Th1細胞の産生するIFN-γによりTh2細胞の機能が低下したり、Th2細胞の産生するIL-4によりTh1細胞の機能が低下したりします。
2024年10月27日 | カテゴリー:関節リウマチ リウマチ外来, 膠原病, 免疫疾患, リンパ節異常・リンパ球異常 |