チ オ プ リンS-メ チル トランス フ ェラーゼについて
チ オ プ リンS-メ チル トランス フ ェラーゼ
(TPMT)は 抗腫瘍剤である6-メ ルカプ トプ リ
ン(6-MP)、 お よび免疫抑制剤であるアザチオ
プ リンなどのチオプ リン系薬物をメチル化 する
酵素である。TPMTに は遺伝的多型が存在 し、
白人 の300人 に1人(0.3%)が 本酵素の代
謝能欠損者(poor metabohzer)で あ り、また、
同人種 の約10%に おいては通 常の代謝 能よ
りも劣 るintermediate metabolizerで あ るこ
とが知 られている
TPMTの 遺 伝 子 型 を 解 析 し た 結 果 、
TPMT*1/*3Cを 有 す る被 験者 が6名 検 出 され、
残 りの151名 は すべ て野 生 型 のTPMT*1/*1
で あ った 。
日本 人成 人157名 にお け るTPMT活 性の平
均値 は26.8±5.8pmol/h/mgHbで あ った 。 ま
た、TPMT活 性 幅 は11.0~42.6pmol/h/mgHb
で あ り、そ の活 性 に約4倍 の 差 が 認 め られ た
(Fig.2)。TPMT*1/*1と*1/*3Cに お け る
TPMT活 性は 、それ ぞれ27 .0±5.1、20.3±8.2
pmol/h/(mgHbで あ り、変異 遺伝 子 を持 つ群 は、
野生 型群 と比較 して活 陛 が有意(p<0.05)に
減 少 す る こ とが示 され た。
な お、健 常 人、 潰 瘍性 大腸 炎患 者、 お よび ク
ロー ン病 患 者 にお い てTPMT活 性 に 有 意 な
差 は認 め られ な か った。
2024年7月1日 | カテゴリー:各種治療学, 基礎知識/物理学、統計学、有機化学、数学、英語, 白血球異常 白血病・骨髄異形成症候群 |