ムコスタ
総称名 ムコスタ
一般名 レバミピド
欧文一般名 Rebamipide
薬効分類名 胃炎・胃潰瘍治療剤
薬効分類番号 2329
ATCコード A02BX14
KEGG DRUG
D01121 レバミピド
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)
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添付文書情報2024年4月 改訂(第2版)
2.禁忌 4.効能または効果 6.用法及び用量 11.副作用 16.薬物動態 17.臨床成績 18.薬効薬理
商品情報 3.組成・性状
販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ムコスタ錠100mg Mucosta tablets 100mg 大塚製薬 2329021F1102 10.4円/錠
2. 禁忌
次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能または効果
○胃潰瘍
○下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
6. 用法及び用量
<胃潰瘍>
通常、成人には1回1錠(レバミピドとして100mg)を1日3回、朝、夕及び就寝前に経口投与する。
<下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期>
通常、成人には1回1錠(レバミピドとして100mg)を1日3回経口投与する。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
消化器症状等の副作用に注意すること。一般に生理機能が低下している。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
11.1.2 白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
11.1.3 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、γ-GTP、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
0.1〜0.5%未満 0.1%未満 頻度不明
過敏症 発疹 そう痒感、薬疹様湿疹等の過敏症状 蕁麻疹
精神神経系 しびれ、めまい、眠気
消化器 便秘、腹部膨満感、下痢、味覚異常 嘔気、胸やけ、腹痛、げっぷ 口渇、嘔吐
肝臓注) AST、ALTの上昇 γ-GTP、Al-Pの上昇
血液 血小板減少、白血球減少、顆粒球減少
その他 浮腫、咽頭部異物感 乳腺腫脹、乳房痛、女性化乳房、乳汁分泌誘発、動悸、発熱、顔面潮紅、舌のしびれ、咳、息苦しい、脱毛、月経異常、BUN上昇
注)トランスアミナーゼが著しく上昇した場合や発熱、発疹等が同時にあらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
16. 薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人男性27例にムコスタ錠100mgを空腹時単回経口投与した時の薬物動態パラメータを表16-1に示す1)。
表16-1 レバミピドの薬物動態パラメータ
tmax(時間) Cmax(μg/L) t1/2(時間) AUC24h(μg/L・h)
ムコスタ錠100mg 2.4±1.2 216±79 1.9±0.7 874±209
(平均値±標準偏差、n=27、t1/2は12時間までの値より算出した)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性6例にレバミピド150mg注)を単回経口投与した時、食事により吸収の遅延傾向がみられたが、バイオアベイラビリティに影響は認められなかった2)。
16.3 分布
レバミピドのヒト血漿蛋白結合率は98.4〜98.6%であった3)(in vitro、限外ろ過法、0.05〜5μg/mL)。
16.4 代謝
健康成人男性にレバミピド600mg注)を単回経口投与した時、尿中排泄の大部分が未変化体であった。代謝産物として8位水酸化体が確認されたが、その量は投与量の約0.03%とわずかであった。8位水酸化体はCYP3A4によって生成した4)(in vitro)。
16.5 排泄
健康成人男性にレバミピド100mgを投与した時、尿中に投与量の約10%が排泄された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎機能障害被験者にレバミピド100mgを単回経口投与後の薬物動態を検討したところ、健康成人に比べ血漿中濃度の上昇及び消失半減期の遅れが認められた5)。また、透析患者に連続投与した時の定常状態における血漿中濃度は、単回投与時から推定できる血漿中濃度と一致したことより、蓄積性はないものと考えられた6)。
注)本剤の承認された用量は1回100mg、1日3回である。
17. 臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
<胃潰瘍>
17.1.1 国内臨床試験
胃潰瘍患者を対象にレバミピド300mg/日を投与した試験での最終内視鏡判定は、治癒60%(200/335例)、略治以上67%(224/335例)であった。
また、二重盲検比較試験において、本剤の有用性が認められている。更に、治癒した症例のうち67例を6カ月間追跡調査した結果、再発が認められた症例は4例であり、再発率は約6%であった7)8)9)10)11)。
<下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期>
17.1.2 国内臨床試験
急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期を対象にレバミピド300mg/日を投与した試験での全般改善率は80%(370/461例)、最終内視鏡判定における中等度以上の改善率は76%(351/461例)であった。また、二重盲検比較試験において、本剤の有用性が認められている12)13)。
18. 薬効薬理
18.1 作用機序
18.1.1 胃粘膜保護、損傷治癒促進作用
レバミピドは、内因性プロスタグランジン増加や胃粘液量増加などによる胃粘膜保護作用、損傷胃粘膜の治癒促進作用が認められている。
18.1.2 胃粘膜の炎症抑制作用
レバミピドは、フリーラジカル抑制や炎症性サイトカイン産生抑制などにより胃粘膜の炎症を抑制する作用が認められている。
18.2 実験胃潰瘍に対する抑制作用及び治癒促進作用
ラットにおいて、水浸拘束ストレス潰瘍、アスピリン潰瘍、インドメタシン潰瘍、ヒスタミン潰瘍、セロトニン潰瘍、幽門結紮潰瘍及び活性酸素が関与していると考えられる虚血−再灌流、血小板活性化因子(PAF)、ジエチルジチオカルバメイト(DDC)、ストレス・インドメタシンによる胃粘膜傷害を抑制した14)15)。また、ラット酢酸潰瘍の治癒を促進し、潰瘍作製後120〜140日目にみられる再発・再燃を抑制した16)。
18.3 実験胃炎に対する抑制作用及び治癒促進作用
ラットにおいて、胆汁酸の主成分の一つであるタウロコール酸で誘発した実験胃炎の発生を抑制するとともに治癒促進効果を有した17)18)。
18.4 胃粘膜プロスタグランジン増加作用
ラットにおいて、胃粘膜内プロスタグランジンE2含量を増加させた。また、胃液中のプロスタグランジンE2、I2を増加させるとともに、プロスタグランジンE2の代謝産物である15-ケト-13,14-ジヒドロプロスタグランジンE2も増加させた19)20)。
健康成人男性において、胃粘膜プロスタグランジンE2含量を増加させ、エタノール負荷による胃粘膜傷害に対する抑制作用を示した21)。
18.5 胃粘膜保護作用
ラットにおいて、エタノール、強酸及び強アルカリによる胃粘膜傷害を抑制した19)22)。また、ウサギ胎児由来の培養胃粘膜上皮細胞において、アスピリン及びタウロコール酸(胆汁酸の主成分の一つ)による細胞障害を抑制した(in vitro)。
健康成人男性において、アスピリン、エタノール、塩酸−エタノール負荷による胃粘膜傷害を抑制した21)22)23)。
18.6 胃粘液量増加作用
ラットにおいて、粘液高分子糖タンパクの生合成酵素活性を高め、胃粘膜被覆粘液量及び可溶性粘液量を増加させた。なお、可溶性粘液増加作用に内因性プロスタグランジンは関与しなかった24)25)26)。
18.7 胃粘膜血流量増加作用
ラットにおいて、胃粘膜血流量を増加させ、脱血による血行動態の障害を改善した22)。
18.8 胃粘膜関門に対する作用
ラットにおいて、胃粘膜電位差に対してほとんど作用を示さないが、エタノールによる胃粘膜電位差の低下を抑制した27)。
18.9 胃アルカリ分泌亢進作用
ラットにおいて、胃アルカリ分泌を亢進した28)。
18.10 胃粘膜細胞回転賦活作用
ラットにおいて、胃粘膜細胞新生能を賦活し、被蓋上皮細胞数を増加させた。
18.11 損傷胃粘膜修復作用
ウサギ培養胃粘膜上皮細胞を用いた創傷修復モデルにおいて、胆汁酸及び過酸化水素によって遅延した修復過程を正常化した29)30)。
18.12 胃酸分泌に対する作用
ラットにおいて、基礎胃液分泌にほとんど作用を及ぼさず、また、刺激胃酸分泌に対しても抑制作用を示さなかった31)。
18.13 活性酸素に対する作用
レバミピドはヒドロキシルラジカルを直接消去し、多形核白血球のスーパーオキシド産生を抑制した32)33)34)。また、Helicobacter pyloriによる好中球からの活性酸素種産生による胃粘膜細胞傷害を抑制した35)(in vitro)。
ストレス・インドメタシンを負荷したラットの胃粘膜傷害を抑制すると同時に胃粘膜中の過酸化脂質含量を低下させた36)。
18.14 胃粘膜への炎症性細胞浸潤に対する作用
ラットのタウロコール酸(胆汁酸の主成分の一つ)誘発胃炎モデル、NSAIDs胃粘膜傷害モデル、虚血−再灌流モデルにおいて、炎症性細胞浸潤を抑制した17)37)38)。
18.15 胃粘膜における炎症性サイトカイン(インターロイキン-8)に対する作用
Helicobacter pyloriによるヒト胃粘膜上皮細胞からのインターロイキン-8(IL-8)産生増加を抑制した39)。また、上皮細胞内のNF-κBの活性化及びIL-8 mRNAの発現を抑制した40)(in vitro)。
19. 有効成分に関する理化学的知見
19.1. レバミピド
一般的名称 レバミピド
一般的名称(欧名) Rebamipide
化学名 (2RS)-2-(4-Chlorobenzoylamino)-3-(2-oxo-1,2-dihydroquinolin-4-yl)propanoic acid
分子式 C19H15ClN2O4
分子量 370.79
融点 約291℃(分解)
物理化学的性状 白色の結晶性の粉末であり、味は苦い。N,N-ジメチルホルムアミドにやや溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。N,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→20)は旋光性を示さない。
KEGG DRUG
D01121
22. 包装
PTP
100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1,050錠(21錠×50)
プラスチックボトル
500錠(バラ)
2025年4月3日 | カテゴリー:消化管学 |