うつ状態の原因について
正常な落ち込みは生活上の正常な苦痛や苦悩であり、対して、うつ病ではそれが1日のうちほとんど、ほとんど毎日であり「濃く」、機能の障害を起こし重症である。失業、離婚、他の人生の深刻な問題の後に落ち込みが起きていれば、特に軽症の場合には一時的なストレス反応であるかを検討すべきであり、4週間以上観察してもよいといわれています。
DSM-IVでは大うつ病性障害の診断基準Bが他の精神障害ではないことを確認しなさいとの記載があります
- 特定できるストレスが原因となっている状態で例えば、適応障害、急性ストレス障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD) などです。
- パニック障害など、他の障害の症状としてのもの。
- 統合失調症では、気分が正常な時に妄想が生じている。
- 双極性障害。
DSM-IVでは大うつ病エピソードの診断基準Dが、物質あるいは、身体疾患による症状ではないことを要求している。物質の例には、薬物やアルコ-ル乱用、投薬による直接的な生理学的作用としての抑うつが挙げられる。
子どもや思春期では、診断を下すには注意を払い、物質の使用やストレス要因を考慮する。高齢者のような発症が遅い場合には、身体疾患や医薬品の副作用が考慮される。
DSM-5の物質・医薬品誘発性抑うつ障害では、アルコール、精神刺激薬、ステロイド、L-ドーパ、抗生物質、化学療法などが抑うつを誘発しうるとし、一部は症例報告などが根拠であり因果関係の判定が困難なものがある。
2024年6月25日 | カテゴリー:心療内科的疾患 |