統計諸計算20241220
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>指数分布(Exponential Distribution)は、確率論および統計学における連続確率分布の一種です。これは、ランダムなイベントの発生間隔を表す分布で、例えば地震の発生間隔や電球の寿命などに適用されます12。
この分布の特徴として、無記憶性(memoryless property)があります。これは、ある時点までにイベントが発生しなかった場合、その後の発生確率が過去の情報に依存しないことを意味します2。
具体的な例として、平均寿命が1000時間の電球の寿命が指数分布に従う場合、500時間以下で切れる確率は約39%です1。
指数分布の例と重要性
指数分布とは,ランダムなイベントの発生間隔を表す分布です。「ランダムなイベント」とは大雑把に言うと「起こる確率が常に一定である」ようなイベントのことです。例えば,
- 地震が起きる間隔
- 電球の寿命
- 人とすれ違うタイミングの間隔
などは(おおよそ)指数分布に従うと言えます。
指数分布の確率密度関数
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指数分布(しすうぶんぷ、英: exponential distribution)とは、確率論および統計学における連続確率分布の一種である。これは例えばポアソン過程——事象が連続して独立に一定の発生率で起こる過程——に従う事象の時間間隔を記述する。
定義
[編集]指数分布は台 (0, ∞) を持ち、母数 λ > 0 に対して確率密度関数が
- �(�;�)=��−��
- �(�;�)=1−�−��
となる[2]。
尺度母数 θ = 1/λ を用いると、確率密度関数の等価な定義は
- �(�;�)=1��(�/�;1)=1��−�/�
として与えられる。
性質
[編集]期待値・分散
[編集]定義より、期待値 E(x) および分散 V(x) はそれぞれ以下のようになる[3]。
- �(�)=1�=�, �(�)=1�2=�2
他の分布との関係
[編集]独立で同一の指数分布に従う確率変数の和はアーラン分布に従う。アーラン分布の形状母数を 1 とすると指数分布に自明に一致する。
また、自由度2のカイ二乗分布は θ = 2 の指数分布と一致する。ワイブル分布における係数 m = 1 とおいた特殊な場合でもある。
無記憶性
指数分布は、幾何分布と同様に無記憶性 (memoryless) と呼ばれる性質を持つ。これは、確率変数 X が
- ∀�,�>0, �(�>�+�∣�>�))
なる等式を満たすことをいう。すなわち、時刻 s までに事象が生起しなかったという情報が与えられたとき、その事象がさらに t 時間の間生起しない条件付き確率は、(時刻 s まで事象が生起しなかったという情報が完全に忘れ去られ、改めてその時点から観測を始めて)t 時間の間事象が生起しない確率に一致するという意味である。
上述した累積分布関数の定義より、指数分布に従う確率変数がこの性質を満たすことは容易に示される[4]。逆に、この性質を満たす連続確率分布が指数分布のみであることも証明されている[5]。
生成
逆関数法を用いて指数分布に従う確率変数を生成することができる。一様乱数 ) は以下の式で得られる:
>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>アーラン分布(アーランぶんぷ、英: Erlang distribution)は、待ち行列の待ち時間を計算するためにデンマークの数学者アーランが提唱した確率分布であり、特に通信トラフィック工学で使われる。
定義と性質
[編集]アーラン分布は2つの母数 k(正の整数)および μ(正の実数)によって定まり、その確率密度関数は次のように定義される。
- �(�;�,�)=1(�−1)!����−1�−�/�for �>0
等価な定義として、パラメータ λ = 1/μ を用いて次のように表されることもある。
- �(�;�,�)=��(�−1)!��−1�−��for �>0
アーラン分布の累積分布関数は、以下のように求められる。
- �(�)=∫0��(�;�,�)��=1−�−�/�∑�=0�−11�!(��)�=∫0��(�;�,�)��=1−�−��∑�=0�−1(��)��!
定義より(あるいは後述する指数確率変数を用いた解釈により)期待値 E[X] および分散 V[X] は以下のようになる。
- �[�]=��=��,�[�]=��2=��2
他の分布との関係
[編集]- ガンマ分布との関係
定義より、アーラン分布はガンマ分布で形状母数 k を正の整数に限定したものといえる。また、相型分布の特別な場合でもある。
- 指数分布の和との関係
アーラン分布は、互いに独立で同一の指数分布に従う確率変数の和を用いて解釈することができる。すなわち、互いに独立でパラメータ λ の指数分布に従う n 個の確率変数 X1, X2, …, Xn に対して、その和で表される確率変数��=�1+�2+⋯+��はパラメータ λ, n のアーラン分布に従う。n = 1 の場合は、明らかに指数分布に一致する。
- ポアソン分布との関係
Sn をパラメータ λ および n のアーラン分布に従う連続確率変数とし、N(t) をパラメータ λt(ただし t > 0)のポアソン分布に従う離散確率変数とすると、両者の間には
- �(��≤�)=�(�(�)≥�)
なる関係が成立する。これはアーラン分布の累積分布関数の形から明らかであるが、指数分布を用いた説明も可能である。すなわち、互いに独立で同一の指数分布に従う時間間隔で生起する事象列を観測するとき、Sn は n 回目の事象が生起した時点であり、N(t) は時点 t までに生起した事象の数を意味する。「n 回目の事象が生起した時点が t 以前である」という事象は、「時点 t までに少なくとも n 回の事象が起きている」という事象と等しいため、この等式が成立する。
2024年12月21日 | カテゴリー:基礎知識/物理学、統計学、有機化学、数学、英語 |