RPA/robotic process automationについて
代表的な無料RPAツールの例です:
- UiPath Community Edition: 個人や教育機関、非営利目的での使用に限り、無償で提供されています1。
- Automation Anywhere Community Edition: 個人や中小企業向けに無償で提供されており、最大5台のマシンで利用可能です1。
- マクロマン: 日本製の完全無料RPAツールで、インストールや操作が簡単です1。
- AUTORO Assistant: ブラウザやCSVファイル、スプレッドシートを使った業務の自動化が可能です1。
- TinyTask: マウスやキーボード操作を記録し、繰り返し実行するシンプルなツールです1。
無料のRPAツールはコストを抑えつつ業務の自動化を試すのに適していますが、機能制限やサポートの不十分さなどのデメリットもあります1。
近年、業務の自動化が進む中で、RPA(Robotic Process Automation)ツールが注目されています。
RPAの導入によりロボットが代わりに作業を行うため、生産性の向上が期待できます。
コストを抑えたい中小企業や個人事業主にとって、無料で利用できるRPAツールを活用することは魅力的であり、おすすめの施策であると言えます。
一方で、RPAフリーソフトの導入においてはいくつかデメリットも発生します。
マクロマン
マクロマンはコクー株式会社により開発されたRPAフリーソフトです。
ツール自体は完全無料で提供されており、一部のサポートを必要とする場合に費用が発生します。
純国産であるため他のRPAフリーソフトと比較すると、インストール手順や操作方法がわかりやすいことが特徴です。
また、ユーザーコミュニティサイトが活発であることも純国産のRPAツールを導入するメリットだと言えます。
自動化できる業務も豊富であり、無料RPAツールの導入においては非常におすすめのRPAフリーソフトです。
名称 | マクロマン |
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利用料金 | 完全無料 |
提供タイプ | デスクトップ型 |
カスタマーサポート | あり(有償にて対応) |
公式サイト | https://www.macroman.jp/ |
UiPath Community Edition
UiPath Community Editionは、世界でも高いシェア率を誇るUiPathの無償版です。
以下の条件に当てはまる場合に限りこのライセンスが使用できます。
- 個人、教育・研究機関での使用
- 非営利目的での使用
これは有償版と同じ機能が無制限で利用できるため、個人利用や教育機関等で利用を検討している方にはおすすめのRPAフリーソフトです。
一方で、90日以上連続で使用がなかった場合はアカウントデータが削除される可能性があることや、公式によるサポートが受けられない点は留意すべきです。
また、商用利用は許可されていないため、組織での導入を希望する場合は有償版の契約を検討しましょう。
名称 | UiPath Community Edition |
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利用料金 | 無料 ※営利目的での利用は不可 |
提供タイプ | オンプレミス型 |
カスタマーサポート | なし |
公式サイト | https://www.uipath.com/ja |
Automation Anywhere Community Edition
Automation Anywhere Community Editionでは、アメリカに本社を置くAutomation Anywhere社が提供する「Automation 360」が無償で利用できます。
このRPAフリーソフトも利用制限があるため、以下条件に限りライセンスが付与されます。
- 個人、教育・研究機関や中小企業での使用
- 組織内で5台まで
ここでの中小企業の定義は、1)保有するマシン台数が250台以下、2)従業員数が250人以下、3)年間収益が500万ドル未満の全てを満たすこととされています。
機能の一部が利用制限されていることや、動作が優勝版よりも遅い点がデメリットですが、業務での導入事例の資料も多数紹介されており、トライアル的に利用することもおすすめです。
名称 | Automation Anywhere Community Edition |
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利用料金 | 無料(個人または小規模事業者) |
提供タイプ | クラウド型 |
カスタマーサポート | なし |
公式サイト | https://www.automationanywhere.com/jp |
AUTORO Assistant
AUTORO Assistantは、オートロ株式会社が提供するRPAフリーソフトです。
ブラウザ及びCSVファイル、スプレッドシートを使う範囲の業務であれば、一連のワークフローを構築しRPAロボットを動作させることが可能です。
このフリーソフトは、有償版のAUTOROの補助ツール的な立ち位置ではありますが、Google Chromeの拡張機能をダウンロードするだけで導入できるため利便性が高いと言えます。
また、有償ではありますが日本語でのサポートにも対応している点もおすすめです。
名称 | AUTORO Assistant |
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利用料金 | 無料 |
提供タイプ | クラウド型 |
カスタマーサポート | あり(有償にて対応) |
公式サイト | https://autoro.io/ |
TinyTask
TinyTaskは、個人のプログラマーによって開発されたRPAフリーソフトです。
データサイズが36KBと非常に小さく操作が簡単なことが特徴的なツールとなります。
機能としては、一連のマウスやキーボード操作を記録し、それを繰り返し実行することができます。
小規模の業務自動化を検討している方におすすめのRPAフリーソフトです。
名称 | TinyTask |
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利用料金 | 完全無料 |
提供タイプ | デスクトップ型 |
カスタマーサポート | なし |
公式サイト | https://tinytask.net/ |
RPAフリーソフトのデメリット
ここまでおすすめのRPAフリーソフト5製品を紹介しました。
RPAフリーソフトは費用をかけずに業務改善につながるため、おすすめできる部分も多いですが、デメリットも存在します。
本章では、RPAフリーソフトを導入する中で発生し得るデメリットを3点紹介します。
機能制限が多いため組織での利用に向かない
多くのRPAフリーソフトにおいて、利用できる機能に制約があるものや、商用利用は不可といった制限が課せられています。
サポートが不十分
RPAフリーソフトではサポート体制が不十分であるケースが散見されます。
ユーザー同士で解決するコミュニティ掲示板を設置しているベンダーもありますが、国産ツールでない場合、翻訳の手間がかかります。
また、急を要するハプニングがあっても解決に時間がかかるため、ビジネスシーンの利用はおすすめしません。
セキュリティリスクの可能性
RPAフリーソフトは、ダウンロードが簡単にできるため手軽に始められることが最大のメリットであり、おすすめのポイントです。
一方で、RPAフリーソフトを利用する際は、適切なセキュリティ対策を行う必要があります。
理由としては、ブラウザ上でロボットを動かすツールが多いため、情報漏洩や不正取得などのリスクがつきまとうためです。
したがって、顧客情報をはじめとする重要な個人情報を取り扱う場合、フリーソフトの利用はおすすめできません。
不便を感じたら有償版ツールの導入がおすすめ
無料で使用できるRPAフリーソフトはいくつもあり、これらを導入することで得られるメリットは多く存在します。
一方で、業務や作業量がより膨大になると、RPAフリーソフトでは対処が難しくなり不便を感じる場面が出てくる恐れがあります。
そういった場合は、有償版のRPAツールを導入することをおすすめします。
有償版のRPAツールではサポート体制やセキュリティが整備されています。
したがって、上述したRPAフリーソフトで発生するデメリットをカバーすることが期待できるでしょう。
また、有償版RPAツールの無料トライアルを実験的に業務で活用することをおすすめします。
有償版のRPAツールでは、おおよそ1週間〜1ヶ月の間で無料トライアルを実施していることが多いため、機能を体感するには十分な時間が設けられています。
2024年12月10日 | カテゴリー:基礎知識/物理学、統計学、有機化学、数学、英語 |