種々の分布関数
ベルヌーイ分布からポアソン分布への導出は、二項分布を経由して行います。以下にその手順を示します。
ベルヌーイ分布:
- ベルヌーイ分布は、成功確率 ( p ) の試行で成功する確率を表します。確率変数 ( X ) が成功なら ( 1 )、失敗なら ( 0 ) を取ります。
- 確率関数は次の通りです:
二項分布:
- 二項分布は、成功確率 ( p ) の試行を ( n ) 回行ったときの成功回数を表します。確率変数 ( Y ) が成功回数を表します。
- 確率関数は次の通りです:
ポアソン分布への導出:
- 二項分布の試行回数 ( n ) が非常に大きく、成功確率 ( p ) が非常に小さい場合(ただし ( \lambda = np ) が一定)、二項分布はポアソン分布に近似できます。
- このとき、ポアソン分布の確率関数は次のように表されます:
具体的な導出の流れは以下の通りです:
二項分布の確率関数を考えます:
( n ) が非常に大きく、( p ) が非常に小さいとき、( \lambda = np ) とします。このとき、次のように変形します:
これらを組み合わせると、次のようになります:
このようにして、ベルヌーイ分布からポアソン分布への導出が行われます
正規分布への近似:
- 試行回数 ( n ) が大きくなると、二項分布は次のように正規分布に近似されます:
- 試行回数 ( n ) が大きくなると、二項分布は次のように正規分布に近似されます:
具体的な導出の流れは以下の通りです:
二項分布の確率変数 ( Y ) を標準化します:
中心極限定理により、標準化された確率変数 ( Z ) は標準正規分布 ( N(0, 1) ) に従います:
したがって、元の確率変数 ( Y ) は次のように正規分布に従います:
2024年11月15日 | カテゴリー:基礎知識/物理学、統計学、有機化学、数学、英語 |