点推定について
推測統計とは母集団から標本を抽出しそれをもとに母集団分布の特徴を調べることである
母集団分布の特徴を表す定数を母数という、平均や分散がその例である
母数値を標本をもとに推定することを点推定という、母数値の範囲を推定することを区間推定という
母集団の大きさが巨大であれば記述統計の手法は不可能なので推測統計をすることになる
母集団から無作為にn個の標本X1,X2,,,,Xnを抽出し推測統計する
X1,X2,~Xnは同一の確率分布に従う母集団から独立に抽出された互いに独立な確率変数と考えることができる。
ここで、注意すべきは母集団が正規分布に従うとは限らないことで、例えばポアッソン分布にも従ったり、その他の分布にも従っていることがあるという事実がある。幾何分布であったり、指数分布であったりもする。
それら分布の種類に従って母平均μや母分散σ2が決まってくるが、それらの値の総称を母数といいθと表すことが常である。
このθを標本X1,X2,~Xnにより推定した値を 母数の推定量Θとすると
Θ=F(X1,X2,X3,.....Xn)と書けるはずである。
母数推定量には 不偏推定量と 最尤推定量がある
>>>Θ=F(X1,X2,X3,,,,Xn)のときXnなどはある確率分布にしがたがう確率変数なので、当然Θもなにかしらの分布に従う。
このときE[Θ」=θ成立するときにΘをθの不偏推定量という
たとえば、母数θを母平均μとしたとき、つまりθ=μのとき
E[Θ」は標本平均をあらわしE[Θ」=1/nΣi=1~n(Xi)=1/n(X1+X2+....+Xn)=θ=μである
またθを母分散σ2とするとθ=σ2で、不偏推定量Θは標本分散をあらわし
E[Θ」=1/n-1Σi=1~n(Xi-標本平均)2=θ=σ2である
母分散がσ二乗の母集団からの標本がX1,X2,、、、Xnの時の不偏推定量Θが標本分散Sの二乗の時
つまり、E[Θ]=θのとき
Θ=Sの二乗
=1/nー1Σi=1~n(Xi-Xの平均)二乗
ここで、(Xi-Xの平均)の二乗=(Xi-μーXの平均+μ)の二乗なので
Sの二乗=
よってE[sの二乗]
=E{1/n-1[Σ(Xi-μ)二乗ーn/n-1(Xの平均ーμ)の二乗]}
=1/n-1{E[Σ(Xi-μ)の二乗ーn(Xの平均ーμ)の二乗]}
ここで、E[Σ(Xi-μ)の二乗]=ΣE(Xi-μ)の二乗=Σσの二乗であるので
=1/n-1[nσの二乗ー1/nxnσの二乗」
=σの二乗
よって標本の分散=母集団の分散となる
このときは不偏推定量であることに注意
2024年10月11日 | カテゴリー:基礎知識/物理学、統計学、有機化学、数学、英語 |