カイ二乗分布
カイ二乗分布とt分布の関係
t分布とは以下のような分布で、カイ二乗分布と親密な関係があります。
確率変数Zが標準正規分布N(0,1)、確率変数Wが自由度nのカイ二乗分布に従うとき、
t=ZWn
と表されるtが従う分布を、t分布という。
カイ二乗分布を用いた検定(カイ二乗検定)
カイ二乗分布を用いた検定にカイ二乗検定があります。その代表的な検定は「独立性のカイ二乗検定」と「適合度検定」です。
独立性のカイ二乗検定では、「分割表の各セルの期待度数と観測値の差の二乗和がカイ二乗分布に近似できる」という性質を利用します。
適合度検定においても、分割表の自由度を考える際にカイ二乗分布が登場します。
カイ二乗検定とは
カイ二乗検定とは帰無仮説が正しいとしたもとで、検定統計量が(近似的に)カイ二乗分布に従うような仮説検定手法の総称です。
代表的なものとして、ピアソンのカイ二乗検定、カイ二乗の尤度非検定、マンテル・ヘンツェルのカイ二乗検定、イェイツのカイ二乗検定などがあります。
独立性のカイ二乗検定
独立性のカイ二乗検定は、2つの変数に関連があるかを判断するためのものです。
帰無仮説H0と対立仮説H1は以下のように定義されます。
H0:二つの変数は独立である。
H1:二つの変数は独立ではない(何らかの関連がある。)
次のような分割表を考えます。
2024年8月14日 | カテゴリー:基礎知識/物理学、統計学、有機化学、数学、英語 |