モンテカルロ法
モンテカルロ法は乱数を用いるシミレーション技法の総称
不確実な要因を含む問題事象が対象である、決定論的な問題事象のばあいは適当な確率変数を設定し期待値の推定問題に帰着させる
そもそも、シミュレーションで取り扱うモデルは
決定的モデル/確定的モデル/決定論的モデル と 確率的モデル に分類される
モンテカルロ法の起源は BUFFONの針問題にさかのぼる、その次に有名なのは 天才ノイマンが提示した 核分裂における中性子の拡散現象 である
これらは確率的模擬実験である
モンテカルロ法で確率的事象例を考察する
破産問題:A、Bの2人がそれぞれ金貨を5枚ずつ持って、ある半々に起こる事象に対して賭け勝負する。一回一回引き分けもあるが、引き分けはノウカウントとする。勝ったほうが相手から金貨をもらい、どちらかがなくなったらゲーム終了とする>>勝つか負けるかを一回一回ごとにある乱数表を用いれば、10回くらいでゲームが終わるが、乱数表次第である。理論的にはごぶごぶのはずであるが、実際は振れ幅があるので、一定の制限(この場合はなくなったらゲーム終了)をつけると、一定の確率で結果事象が決まってしまう。
モンテカルロ法で決定事象を計算する
円周率近似:x-y直交座標上にx2 + y2=1の円を描く。円の面積はπで、第一象限にある1/4円の面積はπ/4である。また(0,0)(1,0)(0,1)(1,1)が囲む正方形の面積は1である。
この正方形の中にランダムに点をN個取るときに、R個が1/4円内に入っていたら、N/R~4/π、つまりπ~4R/Nである。このときNを増やすときにRを乱数を用いる。たとえば、N=50で計算するときには乱数表から、無作為の場所から、93,90,60、02,71,25,、、、、、52,44,65,85というように100個選ぶ、これをつかって乱数由来の座標点をつくる、例えば(0.93 0.90)、(0.60 0.02)、(0.71 0.25)、、、、(0.52 0.44)、(0.65 0.85)という様に50個である。これらの点でX2+Y2<1を満たすものは42あったのでR=42とすると4x42/50=3.36となり確率的にπの近似値を計算できる。近似値の精度はもともとの確率モデルの優劣による。モンテカルロは確率的な一様性、無作為性を持たせるために乱数を用いる方法であるが、乱数にこだわらず確率の無作為性を担保した別の方法をシステマティック法とよぶ
2024年8月5日 | カテゴリー:基礎知識/物理学、統計学、有機化学、数学、英語 |